むかちん歴史日記522 古代ヨーロッパ世界⑫ 古代ローマ~共和政ローマの崩壊と内乱の1世紀の始まり
新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)
今日も引き続きローマについて語らっていきたいと思います(*^▽^*)
マケドニア戦争、ポエニ戦争に勝利し、広大な領土を手に入れて、西地中海の覇権を握ったローマでしたが、広大になったことで逆にローマの社会状況は変貌を遂げていきます。
海外の属州から奴隷と安価な穀物が流入し、それがラティフンディア(大土地所有)を拡大させ、中小農民の没落と無産市民(プロレタリア)を大量発生させました。要は格差が大きくなったのです。
また属州で徴税請負をしていた騎士(エクイテス)が属州の徴税請負や土木事業の管理などで私腹を肥やしていったので、富を持つようになり、元老院議員層に続く勢力へと台頭していきます。
◆グラックス兄弟の改革
グラックス兄弟はこうした格差の拡大と無産市民への没落を防ぐために改革に乗り出します。
兄のティベリウスは護民官に当選すると大土地所有を制限し、貧困層に分け与えようとしますが、元老院など富裕層の反対に遭い、暗殺されてしまいます。
弟のガイウスは護民官になると、兄の失敗を教訓に支持者の拡大を図りました。
そして無産市民のための公共事業も行いますが、元老院に従わず、慣例を無視したため、やはり反対に遭い、挙句、自殺に追い込まれます。
参照元 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9%E5%85%84%E5%BC%9F#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Eugene_Guillaume_-_the_Gracchi.jpg
◆内乱の1世紀
このグラックス兄弟の改革の失敗以後、ローマは「内乱の1世紀」と呼ばれる時代に入り、閥族派(門閥派)と平民派(民衆派)に分かれて権力闘争を繰り広げます。
この時代に同盟市戦争、ミトリダテス戦争、スパルタクスの反乱などが立て続けに起こりますが、これを鎮圧したのは、有力な将軍の私兵集団、もしくは傭兵で、ここで戦果を誇って台頭してきたのがスラ、ポンペイウス・クラッスス・カエサルらなのです。
特にイタリア同盟市戦争の結果、イタリア半島の自由人すべてにローマ市民権が与えられたことは、ローマが都市国家から領域国家へと変質していったことを表し、ローマは首都としての性格を強めていくことになります。