むかちん歴史日記224 世界に影響を与えた思想家、学者、知識人をめぐる旅行シリーズ④ パレスチナの思想家~エドワード・サイード
新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)
今日は、世界に影響を与えた思想家、学者、知識人をめぐる旅行シリーズの第4弾、
パレスチナの思想家、
エドワード・サイード(1935-2003)
を紹介します(*^▽^*)
http://com21.jp/archives/17241/edwardsaid
◆サイードは1935年にパレスチナ人としてイェルサレムに誕生します。
アラビア語、英語、フランス語の入り混じる環境で育ったために
3か国語に堪能になっていきます。
ハーバード大学で修士号と博士号を取得し、コロンビア大学で40年間教鞭をとったほか、ハーバード大学、ジョンズ・ホプキンス大学、イェール大学などでも教鞭をとります。
サイードは一貫してアメリカの外交政策を批判し、パレスチナ人とアラブ人の擁護者として発言を続けます。
サイードの代表的な著作に1978年の『オリエンタリズム』という著書があり、
これは世界中に影響を与えたと言っても過言ではありません。
この『オリエンタリズム』の中で、サイードは西洋におけるアジアや中東に対する一方的なイメージ、誤った考えがヨーロッパやアメリカの植民地主義的、帝国主義的な思想を正当化してきた、と主張しました。
西洋社会における「オリエント」という言葉は、欧米の支配者にとっては自らのアイデンティティを確立し、異文化を支配することを正当化するために必要なものだった、ということです。
「西洋」や「東洋」という概念自体がそもそもいらない、というのがサイードのスタンスでした。
彼はアラブとユダヤとの間の対立を解決するすべとして、
共に等しい権利を持つ「一国家解決論」を提起します。
長引くパレスチナ問題の中で、彼の主張はその対立を超克する
リベラルな発想として評価されました。
またサイードは日本人では、同じ年で作家の大江健三郎と交流を持ち、
サイードは大江を高く評価します。
共に政治と平和について考えていました。
サイードは一方で音楽評論家としても知られ、
熟練したピアニストでもあり、実際に管弦楽団も作ります。
才能ある若いクラシックの音楽家たちをイスラエルとアラブ諸国の双方から毎年夏に集めるという試みであり、
この業績が「国際的な理解に貢献した」という理由で、スペイン王室より2002年度のアストゥリアス皇太子賞を授与されます。
◆名言
ーーーーーーーーーーーー
この世界に希望をもつためには批判し続けることこそが必要だ
ーーーーーーーーーーーー
むかちん