むかちんの歴史日記

歴史大好き男による歴史のあるあるやトリビアを綴る日記★

むかちん歴史日記374 経営者が勧める本の著者たちーランチや休みにオススメ④ 『宅急便』の生みの親~小倉昌男

新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)

 

今日は経営者が勧める本の著者たちーランチや休みにオススメの第4弾!!

 

『宅急便』を生み出して、ヤマト運輸を優良企業に育て上げた

 

小倉昌男(1924-2005)

 

を紹介します(*^▽^*)

 

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参照元 http://www.kuronekoyamato.co.jp/ytc/strategy/page03.html

 

「宅急便」の開発によって小口荷物の輸送を劇的に変えた小倉昌男

 

小倉昌男は、1921年に東京に生まれます。

1943年に東京帝国大学に入学し、同大卒業後、1948年に父、小倉康臣が創業し、経営する大和運輸(現・ヤマトホールディングス)に入社します。

 

入社後半年で結核を患い4年間の入院生活を余儀なくされるものの、当時大和運輸がGHQの荷物を輸送していたこともあって、米軍とのルートもでき、ストレイプトマイシンと呼ばれる、結核向けの抗生物質を入手できたことにより、小倉は当時としては、奇跡の回復を遂げます。

 

そして復帰して1961年には取締役に就任します。

 

1971年、小倉康臣の跡を継いで、代表取締役社長に就任します。

 

そして1976年、オイルショック後に低迷した大和運輸の業績を回復するため、

『宅急便』の名称で民間初の個人向け小口配送サービスを開始します。

 

小倉は小口荷物を扱うことで収益を上げることに確信がありました。

 

当時、小口の荷物は郵便局が取り扱っていましたが、それでも扱えるのは6kgまで。

それ以上の場合はしっかり梱包して荷札をつけて国鉄の駅まで運ばなくてはいけませんでした。

 

小倉は他のサービスが悪いところに、勝機を見出し、社内では採算が取れないという反対を押し切って、宅急便を開発。

 

見事にヤマトを成長させることに成功するのです。

 

1982年にヤマト運輸に商号を変更、その後配送網を全国へと拡大し、売上高一兆円企業にまで発展させるのです。1987年、代表取締役会長に就任。

 

時には企業トップとして激しく戦うことでも知られ、宅配の規制緩和をめぐって旧運輸省や旧郵政省と対立した際は激しく議論を戦わせ、創業以来の取引先である三越からの理不尽な要求に対しては毅然とした対応をとりました。

 

1995年に退任。

2005年、80歳で亡くなります。

 

経営学』は実践の書 

 

小倉昌男の『経営学』が経営者のバイブルとして現在でも読み継がれています。

 

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参照元 http://career-theory.net/recommended-business-book-2101

 

その要因として、一つはニーズが高い市場に率先して切り込んでいったこと。

 

小倉が「宅急便」を開発した当時、個人間で荷物を送る便利な手段がなかったのです。

ここに着目して参入した視点に多くの学びがあるそうです。

 

二つ目は、小倉の「理論」と「実践」が緻密に書かれていることです。

「宅急便」を生み出すプロセスが精緻に書かれていることが大きいようです。

 

そして三つ目は小倉が大事にしている「考え抜くこと」が経営にとってもっとも大事だということに共感する経営者が多いようです。

考え抜いて、決断を下すことが経営者であることから、小倉のこの考えに共鳴する経営者の方が多いようです。

 

◆名言

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宅急便事業開発時の5つの基本的考え方
・需要者の立場に立ってものを考える。
・不特定多数の荷主または貨物を対象とする。
・他より優れ、かつ均一的なサービスを保つ。
・永続的、発展的システムとして捉える。
・徹底した合理化を図る。

 

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(働いている人は)いい仕事をしたという手ごたえがあるときほど、他人にもいい仕事をしたと認められたいのだ

 

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やりたいことが見つからないと言う若者は、どこかに必ず自分にぴったりあった仕事があって、いつかそれに出会えるはずだと言う錯覚を持っているような気がしてならない。それは順番が逆だ。どこかに好きな仕事があるのではなく、目の前にある仕事を好きになれるかどうか

 

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長期的な視野で企業にいい循環をもたらそうと思ったら、大切なのは細かいことの積み重ね

 

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リーダーとしての責任を果たすためには、多少の遠回りは覚悟の上で、自分の頭で考えられる部下を育てなければいけない

 

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社員は将棋やチェスの駒ではない。それぞれが自分の生活を豊かにすべく生きている生身の人間である。そして彼らの幸福は、社長の腕一本にかかっていると言ってもいいだろう

 

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考えて、考えて、考え抜く。でも、わからないことがある。その場合はやってみることである

 

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デメリットのあるところに、ビジネスのチャンスがある

 

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私は従業員と言う言葉があまり好きではない。会社が雇っている人々のことは、必ず社員と呼ぶことにしている。それほど深い意味があって使い分けているわけではないが、従業員の「従」という語感がどうも好きになれない

 

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論理的に考え、倫理観を持ち、わかりやすく説明する。それを続けることで、良い社風ができるのです

 

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相手に対して優しいというのは相手の人格を尊重しているからである。その根底には人間は皆平等だという考え方がある

 

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人格・品格の無い人に起業は無理です。限りのある短い人生なんだから品格高く志高く生きて欲しい

 

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毎日が日曜日だと苦痛でしょう。人間には働きたいという基本的欲望があります。お金も欲しいけど、働くことによって自分の創造性が発揮できるんです。生きがいは、やはり働く場でしか達成できません

 

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儲からないから止めてしまうというのでは情けないではないか。それをやるのが経営者の意地ではないか

 

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むかちん