むかちんの歴史日記

歴史大好き男による歴史のあるあるやトリビアを綴る日記★

むかちん歴史日記380 2010年代に映画化された原作作家たち⑤ 2016年公開『沈黙』より~遠藤周作

新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)

 

今日は2010年代に映画化された原作作家たちの第5弾!!!

 

2016年に公開された『沈黙-サイレンス-』の原作作家で、欧米でも高い評価を受けている

 

遠藤周作(1923-1996)

 

を紹介します(*^▽^*)

 

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参照元 http://endo-shusaku.com/

 

遠藤周作は1923年に東京で、第三銀行に勤める父親と東京音楽学校ヴァイオリン科の学生であった母との間に、次男として誕生します。

 

幼少期は父親の転勤で満州に移り住みますが、父親に愛人ができたころから両親の関係は微妙となり、離婚。

 

遠藤は1933年、母と帰国して神戸で過ごし、1935年に遠藤は私立灘中学に入学。

同年に母や兄弟と一緒にカトリックの洗礼を受けます。

 

遠藤は母に経済的負担をかけることを懸念して、数年後に帰国した父の下に身を寄せようとしますが、旧制高校か医学部に入るなら、という条件を出されますが、どちらも不合格となり、こっそり慶應義塾大学の文学部に入りますが、それを父が知り、遠藤は勘当されます。

 

生活基盤を失った遠藤はアルバイトにいそしみながら、カトリック学生寮に入り

そこで堀辰雄らに出会って影響を受け、猛烈に読書をするようになります。

 

第二次大戦での戦局の悪化によって、遠藤も川崎の勤労動員の工場で働かざるを得なくなりますが、軍隊に入隊する前に終戦を迎えます。

 

終戦後は大学に戻ってカトリック文学に傾倒し、さらにそれを深めるためにフランスに留学します。

フランスでの生活を満喫しましたが、1952年肺結核を起こし、結局フランスでの博士論文の提出は断念して1953年に日本へ帰国します。

 

遠藤は1954年に初の小説『アデンまで』を発表して、高い評価を得て、続く『白い人』で1955年、芥川賞を受賞します。

 

1957年に発表した『海と毒薬』でその小説家としての地位を確固たるものとし、

その後も1963年『狐狸庵先生』、1966年『沈黙』、深い河(1990年)などの名作を世に送り出します。

 

1996年、73歳で、肺炎で亡くなります。

 

◆映画化された『沈黙』とは

あらすじ(映画版)

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17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教 (信仰を捨てる事)したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは 日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。

 

日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。そして次々と犠牲になる人々―

 

守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―

 

参照元 http://chinmoku.jp/#story

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参照元 https://www.amazon.co.jp/%E3%80%90Amazon-co-jp%E9%99%90%E5%AE%9A%E3%80%91%E6%B2%88%E9%BB%99-%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B9-L%E7%89%88-%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%82%BB%E3%83%83%E3%82%B7-%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%88%E3%82%AB%E3%83%BC%E3%83%89%E4%BB%98%E3%81%8D-DVD/dp/B0728D8F8Z

 

2016年にマーティン・スコセッシ監督によって、ハリウッド映画化されました。

スコセッシが映画化からさかのぼること25年前にこの『沈黙』と出会い、当時神父を目指していた彼は、この『沈黙』に強い魅力を覚え、映画化したいと感じるようになります。

 

資金不足やキャスト変更などの困難に遭遇し、25年も歳月をかけて、映画化に至りました。

遠藤周作キリスト教徒であったことが大きく、海外で広く読まれ、高い評価を受けた作品です。

 

 

 

むかちん