むかちん歴史日記378 2010年代に映画化された原作作家たち③ 2011年公開『ジェーン・エア』より~シャーロット・ブロンテ
新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)
今日は2010年代に映画化された原作作家たちの第3弾!!!
2011年公開『ジェーン・エア』の原作で反響を呼んだ女性作家で
ブロンテ三姉妹の長姉
シャーロット・ブロンテ(1816-1855)
を紹介します。
参照元 http://www.news-digest.co.uk/news/features/14797-charlotte-bronte.html
男性として『ジェーン・エア』を発表
◆シャーロット・ブロンテは1816年、イギリスの牧師の家庭の3女として誕生します。
1824年に姉2人と妹のエミリーとともにランカシャーの寄宿学校に入りますが、その学校の環境が非常に劣悪であり、姉2人は寄宿舎の不衛生が原因で1825年に11歳と10歳で亡くなってしまいます。
寄宿学校から牧師館に帰るとシャーロットは文学にふけり、弟のブランウェルとともに多くの詩や戯曲を残します。
20歳のときにシャーロットはイギリスの桂冠詩人であったロバート・サウジー
にいくつかの詩を送りました。
彼はシャーロットの才能は認めつつ、女性で文学を生業にしていくことに反対しました。
それは当時のイギリスの風潮が、女性が働いたり、社会進出することに対してとても否定的であったことが影響しました。
そこでシャーロットらブロンテ姉妹はペンネームを使って男性のふりをしました。
シャーロットは「カラー・ベル」、エミリーは「エリス・ベル」、アンは「アクトン・ベル」。
3姉妹ではなく、3兄弟で売り出しました。
当初販売した詩集は2部しか売れませんでした。
その後「カラー・ベル」名義で1847年、『ジェーン・エア』を発表します。
同名の女主人公が社会に反抗していく姿がヒットし、出版は大成功します。
しかし、一方で当時のイギリス社会では自由恋愛ははしたないという考え方があり
批評する人も少なくありませんでした。
そして何より「カラー・ベル」とは何者なのか、という疑問がわいてくるのです。
最愛の弟妹を亡くし、自身も・・・
1848年、弟のブランウェルが死去、同じ年に妹で『嵐が丘』という有名な作品を残したエミリー・ブロンテも結核で他界します。
さらに1849年、唯一生きていた妹で『アグネス・グレイ』の作者のアン・ブロンテも結核で命を落とします。
その後、ロンドンに出て、身分を明かすようになります。
さらに副牧師のアーサー・ニコルズと結婚し、妊娠しますが、妊娠中に妊娠中毒症にかかり、38歳で亡くなります。
38歳というと早世な印象ですが、姉妹の中ではもっとも長く生きたのがこのシャーロットでした。
ヴィクトリア朝のイギリスの常識をぶち壊す反骨精神あふれる女性、「ジェーン・エア」
◆『ジェーン・エア』のあらすじ(映画版)を簡単に引用します。
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早くして両親を失い、施設でつらい思いをしながら育ったジェーン・エア。
家庭教師の免許を獲得した彼女は、ソーンフィールド邸に住み込みながら働くことになる。
打って変わって充足した日々を送っていた彼女は、それまで不在であったソーンフィールド邸の主人ロチェスターと出会う。
どこか暗くて冷たい雰囲気に包まれた彼と徐々に心を通わせるようになり、恋に落ちてしまうジェーン。
しかし、ロチェスターが抱えていた恐ろしい秘密を知ってしまう。
参照元 https://www.cinematoday.jp/movie/T0012536
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映画は2011年にアメリカとイギリスの合作で発表された作品です。
このジェーン・エアの見どころはなにより「女性の反骨精神」です。
当時のヴィクトリアのイギリス社会ではありえなかった女性からの告白や財産や身分にとらわれない自由恋愛などが描かれ、原作は非常に当時としては画期的な作品でした。
参照元 https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%82%A2-DVD-%E3%83%9F%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%AF%E3%82%B7%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%82%B9%E3%82%AB/dp/B008YRDPGW
◆シャーロット・ブロンテの名言
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人生は短いから、私は憎しみや不正をいつまでも心に残してなんかいる暇がないような気がするの。
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困難でない仕事というものは、たいてい価値がないものです。さまざまな障害を見事に乗り越えるからこそ面白いといえましょう。
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憎しみにうち勝つ最上のものは暴力ではないわ。また傷を癒す最良のものは復讐ではないことよ。
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幸福になる力は、多分大半は自分の中にある。
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冬がなければ、春をそんなにも気持ちよく感じない。私たちは、時に逆境を味わわなければ、幸福をそれほども喜ばなくなる。
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むかちん