むかちん歴史日記335 存在の意味を考え続けた哲学者たち⑤ 20世紀に存在論を復権させた哲学者~ハイデッガー
新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)
今日は、存在の意味を考え続けた哲学者たちシリーズの第5弾!!
20世紀に独自の存在論哲学を展開した哲学者
マルティン・ハイデッガー(1889-1976)
を紹介します(*^▽^*)
◆マルティン・ハイデッガーは1889年に帝政ドイツで誕生します。
ハイデッガーの生まれ育った地域には高等小学校までしかなかったので、
寄宿生の学校へ進学します。
1903年、ギリシア語、ラテン語など古典人文主義的な校風のハインリヒ・ズーゾ高等学校へ進学し、『哲学入門』を教材として学びますが、そこで出会った牧師のコンラート・グレーバーから「決定的な知的影響を受けた」とハイデッガーは振り返っています。
最終学年にプラトンを学んだことが哲学的意識を目覚めさせたと自身で後述しており、
アリストテレスの全集を読んだときに「存在への問い」に目覚めたと振り返っています。
フライブルク大学で神学を、のち哲学を学び、1915年には同大学の私講師となって、フッサールに師事します。
1923年にはマールブルク大学の教授となり、1927年には主著『存在と時間』を刊行。
この『存在と時間』は20世紀に存在論を復権させたと言われ、アリストテレスなどの影響も受けながら、
新しい存在論を示していきました。
1933年にはフライブルク大学の総長となります。
ハイデッガーはニヒリズム(虚無主義)と対決しており、克服しようとしました。
また彼はナチスを支持していたことでも知られ、論争を呼びました。
終戦後、フランス軍政局はハイデッガーを「服従することなき同行者。制裁に及ばず」と最終決定し、教授職などに復権させました。
その後、亡くなるまで旺盛に研究を続け、研究成果を数多くの著作に残して、ハイデッガーブームとも呼ばれる現象を引き起こしました。
1976年死去。享年86歳。
◆名言
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みずからの「世代」の中で、その「世代」とともに生きるという、
現存在に避け難い運命が、その現存在に固有な全体の出来事を構成する
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良心は、ただただつねに沈黙という形で語る。
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人は、いつか必ず死ぬということを思い知らなければ、生きているということを実感することもできない。
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偉大に思索する者は、偉大に迷うに違いない。
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人は死から目を背けているうちは、自己の存在に気を遣えない。死というものを自覚できるかどうかが、自分の可能性を見つめて生きる生き方につながる。
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むかちん