むかちんの歴史日記

歴史大好き男による歴史のあるあるやトリビアを綴る日記★

むかちん歴史日記340 子どものときにランチ休憩で読んでいた児童文学の作者たち⑤ 社会を深く観察し、物語を描いた作家~ミヒャエル・エンデ

新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)

 

今日は子どものときにランチ休憩で読んでいた児童文学の作者たちシリーズの第5弾!!

 

観察眼が鋭く、日本ともかかわりが深い児童作家

 

ミヒャエル・エンデ(1929-1995)

 

を紹介します(*^▽^*)

 

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参照元 

http://douwakan.com/dowakan/ende_about

 

ミヒャエル・エンデは、1929年、ドイツのバイエルン州に誕生します。

父親は画家でしたが、高い評価を受けることができず、常に生活は苦しい状態だったそうです。

 

母親は非常にポジティブな人だったそうで、彼女が家計を支えていました。

 

1945年、第二次世界大戦中であったドイツにおいて14-15歳の少年も前線に送られ、エンデの学友も戦死を遂げていました。

エンデ自身にも召集令状が来ますが、彼は令状を破り捨てて森をぬけて、ミュンヘンへ逃亡し、反ナチス運動を手伝うことになります。

 

かろうじて生き延びたエンデは戦後、両親にシュタイナー学校へ転入させられます。

しかし、厳しい戦争時代を体験したエンデがシュタイナー式の教育をすぐに受け入れられることはなく、1948年に同校を退学して、俳優学校に入学します。

 

エンデは俳優学校で俳優を目指していたというより、脚本作家を目指していました。

しかし、なかなかうまくいくこともなく、経済的に追い込まれていきます。

 

同時に彼は父の敬愛するシュタイナーの思想から離れていくと、父や父の作品に対する反抗心を持つようになり、

それが原因で、父と衝突、父は愛人を外に作って、家に戻らなくなります。

 

エンデはその責任を取って、生涯彼の母親を養っていくことになります。

 

ある時、画家志望の昔の同級生から絵本を書こうと誘われます。

しかし、彼は子供むけに書き始めると、どんどん長いものになっていき、一冊の長編小説を書き上げました。

 

これが『ジム・ボタンの機関車大旅行』でした。

当初はほとんど注目されませんでしたが、これが西ドイツ児童文学賞を受賞すると、

一躍注目が集まり、ベストセラーとなりました。

 

その後『モモ』『はてしない物語ネバーエンディングストーリー)』を書きあげます。

これは現代社会を深く観察し、鋭い描写で描いた作品で児童文学の枠組みを超えて、世界中で評価される作品になりました。

 

『モモ』の日本語版は150万部を突破し、ドイツに次いで同作が読まれている国となりました。

1989年、東京へ来日。

同年『はてしない物語』の日本語訳者、佐藤真理子氏と結婚します。

 

エンデは生前に彼に関するほとんどの資料を信濃町に提供し、

1991年にエンデ資料を世界で唯一常設する資料館を開館します。

 

1995年胃がんにより死去。66歳でした。

 

 

◆名言

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世界には数えきれないほどの喜びがある。
そしてそれは本質的には同じものだ。
すなわち、愛することの出来る喜びさ。

 

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時間こそが人生そのものなのです。
そしてそれは心の中にあります。

時間を節約しようとするほど
生活はやせ細ってしまうのです。

 

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希望とは
物事がそうであるから
持つものではなく

物事がそうであるにもかかわらず
持つ精神のことなのです。

 

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千人の苦しみは
一人の苦しみより
大きな苦しみでしょうか?

 

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本当の物語は
みんなそれぞれに
果てしない物語なんだ。

 

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しだいにしだいに子どもたちは
小さな時間貯蓄家といった
顔つきになってきました。

やれと命じられたことを
いやいやながら、おもしろくもなさそうにふくれっつらでやります。

そしてじぶんたちの好きなように
していいと言われると
こんどはなにをしたらいいか、ぜんぜんわからないのです。

 

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いちどに全部のことを考えてはいかん。
わかるかな?

つぎの一歩のことだけ
つぎの一息のことだけを考えるんだ。
いつもつぎのことだけをな。

するとたのしくなってくる
これがだいじなんだな。

たのしければ仕事がうまくはかどる。
こういうふうにならにゃだめなんだ。

 

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人間はじぶんの時間をどうするかは
自分できめなくてはならない。

 

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むかちん