むかちん歴史日記491 戦争に翻弄された人々① 戦争終結を知らずに28年闘い続けた男~横井庄一
新宿から歴史を発信!!!むかちんです(≧▽≦)
今日は戦争に翻弄された人々シリーズの第一弾!
戦争終結を知らずに28年間戦い続けた男
横井庄一(1915-1997)
参照元 https://kiseki-syougeki-news.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_602/kiseki-syougeki-news/image.jpg
◆横井庄一は1915年に愛知県で誕生します。
旧制小学校を卒業後は約5年間愛知県豊橋市の洋品店に勤務しますが、
満20歳で徴兵検査を受けて、のち帝国陸軍に入営、4年間軍務についたのちは、洋服の仕立て屋を開業します。
1941年に再招集され、満州を経て1944年、陸軍伍長としてグアム島に配属され、同年にアメリカ軍が上陸、同島で戦死したとされ、戦死広報が届けられました。
しかし横井は生き残っており、当時グアム守備隊壊滅後も一部の将兵はジャングルでゲリラ戦を展開。1945年に日本がポツダム宣言を受託して、無条件降伏をしたことを知らずに、竹藪や自らで作った地下壕に潜んでいました。
横井らは生き延びるためにジャングルで様々な道具をつかって食糧を確保し、サバイバル生活を送っていました。
ジャングルでの生活の中、日本が敗戦したことを知らせる紙が上空から落ちてきますが、横井はそんなはずはない、日本が敗れるはずないとして、頑なに信じませんでした。
横井は2人の部下と3人でこの壮絶なサバイバル生活を送っていましたが、
1963年にこのままでは、敵に遭遇することもなければ、日本に帰国することも難しいとして、グアムを脱出する計画を立てます。
しかし、終戦後のリゾート開発が進んでいるグアムを目の当たりにした彼らは、それを敵が要塞化したものと勘違いし、希望を失い、3人は仲たがいして離れ離れになってしまいます。
そこから横井は一人生き永らえるのですが、台風がグアムを襲うと食糧がなくなり、別れた2人を探しますが、なんと他の2人はすでに他界していました。
グアム派遣から28年後の1972年、エビやウナギをとるために罠をしかけにいったところ、現地の鹿の猟をしていた住民に遭遇して発見され、満57歳で帰還します。
参照元 http://www1.clovernet.ne.jp/oshika18/newpage403.htm
軍事教育を受けた横井は「生きては本土に戻らぬ決意」で出征したため、帰国した当時の厚生相に空港であった際、「何かのお役に立つと思って恥をしのんで帰ってまいりました。」と発言、記者会見の際も「恥ずかしながら生きながらえておりましたけど。」と発言しました。
それらの影響で「恥ずかしながら帰って参りました」がこの年の流行語となりました。
その後、戦後の日本社会に適応できるかが懸念されました、驚くほど素直に馴染んでいき、生活評論家などとしても活動しました。
1974年、参院選に無所属で立候補するも落選、その後は落ち着いた生活をしていたようですが、1997年心臓発作を起こし亡くなります。82歳でした。
むかちん